「一生に一度は」と伊勢に憧れ、お伊勢参りが流行した江戸時代。参宮を終えた人々は朝熊山の山上にある朝熊岳金剛證寺(あさまだけこんごうしょうじ)へも参詣するのが慣わしでした。
朝熊岳金剛證寺は、昔から伊勢神宮の鬼門を守る寺として「伊勢神宮の奥之院」とも呼ばれ、「お伊勢参らば朝熊をかけよ、朝熊かけねば片参り」と伊勢音頭に唄われたと言われているほど、伊勢神宮とともに盛んに参詣されていました。
環境省が展開する「国立公園満喫プロジェクト」の先導的モデルに選定され、世界水準のナショナルパーク化を目指す伊勢志摩国立公園の最高峰である標高555メートルの朝熊山は、日本百景にも選定されており、現在でも参詣や観光を目的にたくさんの人が訪れています。展望台からは、伊勢市、鳥羽市を一望でき、運が良ければ富士山を見ることができます。
今は伊勢志摩スカイラインで山頂まで車でカンタンに行けるようになりましたが、ここでは、昔ながらのお伊勢参りのルートをたどり、いくつかある登山ルートのなかから、朝熊岳道(あさまたけみち)を歩いて登ってみましょう。
伊勢鳥羽方面へお出かけの際は観光施設割引がついた乗り降り自由なフリーきっぷで!伊勢鳥羽みちくさきっぷ(フリーきっぷ)運賃
○ 1日(1DAY) … 大人1,000円 小児500円
○ 2日(2DAYS) … 大人1,600円 小児800円
※1日(1DAY)と2日(2DAYS)で一部フリー区間が異なります。
「五十鈴川駅前」「浦田町(おはらい町 浦田町側出口すぐ)」と「山上広苑」「金剛證寺」を約20~25分で結ぶ「参宮バス」。
1日5往復(運行日限定)走っていますので、登山はちょっと…という人や、登山で疲れた人は「参宮バス」をご利用ください。
<運行日:土日祝 および 8月13日~8月15日、12月30日~1月4日>
※2017年8月時点の情報です。最新情報は三重交通ホームページでご確認ください。
朝熊山には「朝熊七草」と呼ばれる植物をはじめ、四季折々に花を咲かせ登山者を出迎えてくれる木々や草花が、数多く生息しています。そこにある美しさを楽しみましょう。
水分・塩分(ミネラル)の補給はこまめにしっかりと。夏の登山には脱水症・熱中症の危険もひそんでいます。登山中の飲み物はミネラルを含んだスポーツドリンクがおすすめ。
※山上広苑の売店には自動販売機が設置されています。
ごみは持ち帰り、火災の原因になるようなものは持ち込まないようにしましょう。もちろんポイ捨ては厳禁です!登山中に出会う人とも気持ちよく交流したいものです。
基本の服装は、長袖、長ズボン、帽子、しっかりとした靴、リュックです。その他、ストックや飲み物など、各自が必要なものを持参しましょう。
普段はインドア女子、はじめての朝熊山登山ですが、通算約2300回、毎日のように朝熊山を登る朝熊山の達人に案内していただき、朝熊岳道を歩いてみました!
標高555mの朝熊山、展望台までは初心者で登り約2時間。絶景と参詣の朝熊登山をご紹介します。
鳥の声、風や水の音、登山道沿いに何気なく咲いている草花に伊勢湾の景色…。朝熊山は自然をたっぷり感じられる場所でした。また、山ではすれ違う人がみんな気さくに声を掛けてくれ、温かい気持ちになりました。
山上広苑には、伊勢うどんやかき氷が食べられる茶屋や、足湯にハンモックもあってご褒美のようにいろいろあるのも嬉しいところ。
みんなが楽しめる山があるって、すてきなことだと感じました。
今回は達人に導いてもらっての心強い登山でしたが、事前準備をちゃんとすれば、初心者でも大丈夫。ぜひ朝熊山を自分の足で満喫してみてください!
低山とはいえ、登山であることをわすれずに!朝熊ヶ岳参詣マップなど、お役立ち情報を掲載しています。 画像をクリックすると拡大表示されます(PDF)
参宮バスについて(運行日限定)
登山で疲れたら、「参宮バス」でラクラク下山。
朝熊山頂にある「山上広苑」から乗車し、「五十鈴川駅前」までは約25分。1日5往復走っています。
<運行日:土日祝 および 8月13日~8月15日、12月30日~1月4日>
※2017年8月時点の情報です。最新情報は三重交通ホームページでご確認ください。